ALUMINUM DIECASTING

アルマイト

アルマイトイメージ1

素材の美しさをそのままに

アルミニウム素材の持つ高級な質感をそのままに染色することが出来るアルマイト。メッキでは色に制約があり、塗装ではこの金属感が出ません。アルミニウム板材でしか出来なかったこの表現方法。アルマイト独特の質感をダイカストで表現する為、材料・製法を開発。デザイナ、エンジニアの長年の夢を実現しました。

アルマイトイメージ2

自由度の高いデザイン

アルミニウム板でしか出来なかった光輝アルマイト。その製法の多くはプレス加工。プレス加工技術の進歩は目覚ましいのですが、プレス加工ではボスやリブなどの形状は出来ません。この為、外筐部品はプレス、内部構造物はプラスチックといったものも多いのが現状です。ダイカストなら部品の一体化が可能です。肉厚は板材と同程度の薄肉化も可能で、小型軽量が求められる小型音響機器、デジタルカメラ、携帯電話などの構造物を兼ねた部品に展開が可能です。

アルマイトイメージ3

選べる光沢、深み、しっとり感

アルマイトに適した純アルミニウムを使用することにより、アルミニウム板材と同じアルマイト着色加工が出来ます。この材料により超金属光沢を実現しました。化学研磨、電解研磨、ブラストダイヤカットの処理により光輝感、しっとり感、深みなど様々な表面に仕上げることが出来ます。また彫刻色入れなども可能です。

アルマイトとは

アルマイト(陽極酸化処理)とは、アルミニウムを陽極(+極)として電解処理して人工的に酸化皮膜(サビ)を生成させる表面処理です。バリヤー皮膜と呼ばれる数nmの薄い酸化層が形成され、蜂の巣状のポーラスを形成した後、ポーラスに有機染料などを吸着させて着色します。

アルマイト説明図

アルマイトの特性として

  1. 高耐食性
  2. 高耐摩耗性
  3. 高硬度
  4. 表面特性付与(すべり性・撥水性・塗装密着性)
  5. 電気絶縁性
  6. 装飾性(着色・鏡面仕上げ・梨地仕上げ)

メッキとの違い

メッキ、塗装は化粧。アルマイトは入れ墨の様なアルミに施す染色です。

メッキとの違い説明図

光沢アルマイト処理をする上で、影響のある合金成分について纏めますと、

主な合金成分の皮膜性状に及ぼす影響(硫酸浴電解の場合)
合成成分 皮膜性状
Si(けい素) 不透明、発色(灰黒色)、皮膜厚さ不均一。
Cu(銅) 不透明、皮膜厚さ不均一。
Mn(マンガン) 不透明、発色(淡黄色)。
Cr(クロム) 不透明、発色(黄色)。
Fe(鉄) 不透明。
Mg(マグネシウム) 添加量が多いと不透明化。
Zn(亜鉛) 顕著な影響を及ぼさない。

Si、Cu、Fe は不透明になり、アルマイトを行う鋳造合金としては不適切です。

鋳造合金 Si Cu Mg Zn Fe Mn Ni Sn Co Ti Pb Cr Be Al
DMS1材
(ヒートシンク用)
<0.10 <0.03 <0.03 <0.03 0.8~1.0 <0.03 0.3~0.5 <0.03 Bal.
ADC12
(一般材)
9.6~12.0 1.5~3.5 <0.3 <1.0 0.6~1.0 <0.5 <0.5 <0.3 <0.30 <0.2 Bal.
セラキャスト材
(アルマイト用)
0.1~0.5 0.5~2.5 0.5~1.0 0.2~1.0 Bal.

当社ではアルマイト性を考慮したセラキャスト材にて鋳造を行いアルマイト処理を行います。

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